オリンピック後に不動産価格は暴落する?「相続不動産を売却するなら今」の理由

日本では2020年に東京オリンピックの開催が予定されていますが、オリンピック後を契機として不動産価格が暴落するという声を耳にすることもあります。

現在、実家を相続したが使っておらず、売却も視野に入れていると言った方はできるだけ早く売却を進めた方が良いかもしれません。

今回はオリンピック以外の要因も絡めて「相続不動産を売却するなら今」である理由をお伝えします。

■東京オリンピック後懸念される不動産価格の暴落

2013年に2020年の東京オリンピック開催が決定し、日本中が沸きました。

一般的にオリンピックが開催される国は道路や鉄道などインフラ整備工事や雇用の増大、観光業の活発化により経済が活性化されます。

しかし、一方でオリンピック開催後には経済に与えるマイナスの影響があることが懸念されています。

例えば、オリンピック開催のために使われた新しい競技施設などは、オリンピック後にも維持費がかかります。

また、オリンピックに向けて好景気が続く反動として、景気が後退する可能性もあります。

●1964年の東京オリンピック前後の不動産価格

2020年以降、不動産価格が暴落する可能性を示唆するものとして、1964年の東京オリンピック時の経済動向が参考になります。

1964年に開催された東京オリンピックの時も新幹線や高速道路などインフラの整備や国立競技場、日本武道館の建設が行われ、好景気になりました。

しかし、オリンピックが終了した1965年以降は昭和40年不況と呼ばれる不景気に見舞われてしまいます。

●2012年ロンドンオリンピック前後の不動産価格

2012年に開催されたロンドンオリンピックでもオリンピック後の暴落が懸念されていました。

しかし、ロンドンの不動産価格は、オリンピック後一時低迷したものの、その後数年間上昇し続けました。

その後、主にイギリスのEU離脱を原因とする不動産価格の低下傾向が見られてますが、これも一時的なものと考えられます。

このように、オリンピックは不動産価格暴落の一つの要因となり得ますが、必ずしもそうならない可能性もあります。

■不動産価格暴落につながる可能性のある懸念事項

オリンピックは不動産価格暴落の要因の一つとなり得ますが、ロンドンのようにオリンピック後上昇し続けるケースもあります。

一方で、日本ではオリンピック以外にも、消費税増税、住宅ローン金利の上昇、人口減少問題など不動産価格暴落につながる可能性のある要因があります。

●消費税増税

日本では2019年10月に消費税が8%から10%へ増税されることが予定されています。

過去、2014年に5%から8%に増税した時は駆け込み需要で取引が集中し、増税後は取引量が減少しています。

遠くにその影響が大きかったのは分譲マンションでした。

経済産業省の2016年「住宅取引と住宅産業の動向」によると、2010年の取引量を100とした時に増税前は140以上にまで急騰し、その後80程度まで低下しています。

戸建住宅も増税前120程、増税後110程とマンション程でないものの下落しています。

なお、土地は消費税が非課税ですが、土地を購入する側は住宅新築目的で購入することが多く、消費税増税の影響を受けると考えて良いでしょう。

●住宅ローン金利の上昇

日本では政府の金融緩和政策により、住宅ローン金利はずっと低い水準を維持してきています。

2016年には初のマイナス金利導入となり、住宅ローン金利もこれ以上下がらないと思われていたところから、さらに下がったものもあります。
(住宅金融支援機構:民間金融機関の住宅ローン金利推移)

金融緩和政策は、世界経済のトレンドでもあり、アメリカやヨーロッパでも、2008年のリーマンショック以降積極的に利下げが行われてきました。

一方、アメリカでは2016年以降徐々に利上げが行われ、0%だった政策金利が2018年3月には1.5%〜1.75%まで引き上げることが決められています。

日本はまだ金融緩和政策を継続していますが、アメリカのこうした姿勢が世界経済を牽引し、日本もどこかで政策転換していく可能性があります。

住宅ローン金利が上昇すると、支払額が高くなるため不動産の買い手が少なくなり、結果として不動産価格の暴落を招く要因になり得ます。

●人口減少問題

日本は現在人口減少問題を抱えています。

2017年総務省により発表された人口動態調査によると、日本人の総人口は1億2,500万人程で、8年連続で減少しています。

また、国立社会保障・人口問題研究所の発表によると今後日本の人口は2030年には1億1,660万人、2060年には8,670万人にまで減少すると予測されています。

人口が減少すると当然、不動産の取引は減ります。

特に過疎地ではこの傾向が強くなることが想像できます。

二束三文での売却となるばかりか、そもそも売買が成立しなくなっていく可能性すらあります。

■相続した不動産の売却には時間がかかる

このように、今後日本では、特に地方を中心に不動産価格が減少していく可能性が高いです。

オリンピックがその一つの契機となる可能性もあり、もうオリンピック開催までそう時間はありません。

売却しようと考えている不動産が相続財産だった場合、その売却には時間がかかってしまうことが多いので注意が必要です。

特に相続人で共有持分を持っている不動産の場合、全員を売却に合意させるのに時間がかかってしまうのは珍しいことではありません。

年単位で話が進まないこともあるので、早い内に手を打っておくことが大切です。

●不動産会社に相談しておこう

不動産の相続や売却について、どのように進めれば良いか分からないという方もいらっしゃるでしょう。

こうした問題は不動産会社に相談すればアドバイスを貰うことができます。

実際に売却することはまだ決まっていないとしても、早い段階で一度相談しておくことをオススメします。

■まとめ

今後、日本では東京オリンピックや消費税増税、人口減少問題があり、特に地方を中心に不動産価格が下がる可能性があります。

実家を相続した場合など、地方の不動産で今後使う見込みがない時は、できるだけ早く売却に向けた話し合いを進めた方が良いでしょう。

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〒990-0834 山形県山形市清住町3-1-23

瀬川【山形不動産売却研究所】主任研究員

投稿者プロフィール

宅地建物取引士、FP2級技能士(AFP)資格を持っています。

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